■例え泣き叫ぼうとも、それは病のように■

私の視界に入れておきたい存在。

手を伸ばせばすぐに触れられる距離が欲しいと、何度も祈った。


壊したくなくて、そっと触れるだけにしたい。

でも、自制が効かない。
自分が自分の言う事を聞いてくれない。


視界に入る範囲。
これが、自分を戒める距離。
この距離を越えてしまったら、私は狂ってしまう。壊れてしまう。

貴方を壊してしまう。
狂わせたくて仕方なくなってしまう。


永遠を望みたくなる。
(それは人としての終焉を向かえる行為)

私だけを見て欲しくなる
(それは彼に人としての全てを奪ってしまう行為)

その声を、私だけのものにしたくなる
(それは永遠に彼から音を奪い去る行為)

貴方の全てを私の、私だけの物にしたくなる
(それは彼の終焉を呼び寄せる)

そっと伸ばす指先が、いつ貴方を傷つける刃に変貌するか。
その紅い瞳を我が物とし、貴方から光を奪いたくなる。

もう、視界に入れておくだけなのも、限界を迎えそうなのです。
もう、貴方が恋しくて私が壊れてしまいそうなのです。

例え、貴方を手に入れたとしても…私に与えられるのはきっと堕ちた崩壊。
狂い満ちた心が私を支配するのはもう、確定事項なのです。


貴方に、餓え過ぎてしまった。


何度、見なければいいと思ったか。
それでも止められない。


例え四肢を無くしても、私はきっと貴方に手を伸ばすことを。

例えこの目を失っても、私は貴方を空洞の眼で追うことを。



…止めたりはしないでしょう。



ただ、愛したいだけだったのに。


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寝起き時に妄想したディスジェ。
ディスト視点っぽいですが、実はジェイド視点でもいいように共通っぽく打ちました。
この距離を縮めてはいけない二人の縛めというか…
どっちも脆い方が萌。