■夜空に願いを。3■
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あしたで、101にちめ。 あしたで、101かいめのおねがいごと。 かみさま。 どうか、どうか。 『…ジェイドはほんきみたい』 ごしゅじんさまがねむるべっどのそばで、サフィールがぽつりとつぶやいた。 『ほんきで、にんげんになりたいっておもってる』 『さいきん、ごはんもあんまりたべずにあぁやって…いのってるの。』 サフィールのことばに、ネフリーもうなずく。 『どうにかかなえてあげたいわね…』 『うん…かなえてあげたい…』 『でもどうやって?どうすればいい?』 『おれたちのことばはにんげんにつたわらない。きょうりょくしゃもいないのに?』 いつもこのもんだいがかべとなる。 じぶんたちはぶうさぎ。 あいてはにんげん。 ことばのかべがいちばんのもんだいだった。 『…あ。ねぇ、あのね…』 ネフリーのことばに、みんなはみみをゆらしながらかたむけた。 じぶんたちができないのなら、できるひとにてつだってもらおう。 ジェイドのために、がんばろう。 『…じゃ、あとはよろしくね?』 『きをつけてね。』 『がんばって!』 すこしまえにみつけたぬけあな。 ぐいぐいとおしりをみんなにおしてもらって、ぼくたちはそとへでた。 『いこう!いまならまだまにあうから!』 はじめてでたまちのそと。 サフィールとルークはまよわずかけだした。 めのまえにひろがるそうげんを。 きぎがおいしげるもりを。 けものたちからひっしににげながら。 みちをとりやねこにたずねながら。 まっててね。 きみのために、がんばるから。 きみのかなしいかおは、みたくないから。 あさもひるもよるも、にひきははしった。 おもたいからだを、そのみじかいあしでささえながら、ただひたすらはしった。 『ねぇねぇ、そこのとりさん。』 『あかいかみをしたにんげんをみなかった?』 ―ぜったい、きみのねがいをかなえてあげるからね。 |
■□■□ ジェイドのために旅にでたサフィールとルーク。 トタトタとその短い足で走る姿が可愛くて堪りません…♪ ネフリーとゲルダ、アスランはお留守番です。ちなみに二匹はルーク達一行を尋ね歩きながら追跡中です。(笑) …ケセドニアに行ったら熱射でチャーシューにならないか心配です(台なし/笑) |