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■夜空に願いを。2■

かみさま。


わたしのねがいは、わたしののぞみはいけないことなのでしょうか。

わがままなのはわかっています。
でも、わたしはねがいをかなえたいのです。





『…ねぇ。にんげんになってどうするの?』

あるひ。

わたしがいつものようにおつきさまにおねがいをしていたらサフィールがそうはなしかけてきた。


『ごしゅじんさまのそばにいたい』

わたしはおつきさまをみあげたままこたえる。


『いつもそばにいるじゃないか』

『ちがう。もっと、もっといっしょにいたい』

『ごしゅじんさまはおうさまだよ?わがままいっちゃだめだよ』

『わかってる。でも、ただそばにいるくらいはいいでしょう?』


『…にんげんにならなくても、いまでもじゅうぶんごしゅじんさまのそばにいられるのに?』


ねているごしゅじんさまをみながら、サフィールがいう。


『ねぇ、にんげんになってどうするの?ジェイドはどうしたいの?』

『……』


『なんのために、そばにいるの?』



そういわれて、わたしはみみをさげてうつむいた。

にんげんになって、そばにいて。
わたしになにができる?


にんげんになって、はなすことができて。
だいすきですっていって…それだけ。


ほんとう、にんげんになってもいみがないんじゃないかっておもえてきた。

もしかしたら、ごしゅじんさまをこまらせるんじゃないだろうか。


ただ、あのひとみたいにごしゅじんさまのそばにいたいとおもった。
でも、あのひとはわたしとはちがう。


あのひとはごしゅじんさまのためにいろんなことができる。

ごしゅじんさまのおやくにたってる。



わたしは、なにもできない。

なにもおやくにたてない。

そばにいるために、なにもできない。



わたしはたとえみためがにんげんになっても…にんげんにはなりきれないのでしょうか…?


それでもにんげんになりたくてたまらないわたしは、どれほどおろかなんでしょうか。



おつきさまはこんやもひかるばかりで、わたしのねがいはきいてくれないようだった。



■□■□
…何気に続けてみましたブウジェ(笑)
なんか可愛くなってきちゃいまして…愛着が(笑)